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ニムファエア・バークレア |
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スイレン科の水草で、ニムファは浮き葉を形成するまでに
水中葉を展開するため、古くからアクアリウムに用いられています。
ニムファとして販売されるものは主に南米や東南アジア原産の
種類が流通しており、代表的な種類に東南アジアのファームから
入荷するタイニムファがあります。
球根の状態や少し葉が出た状態で販売されているため、
導入してほどなく葉を展開し、特に肥料などを与えなくても
生育するため初心者用の水草として親しまれています。
種類によってはヨーロッパや国内の水草ファームからも
入荷します。
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アクアリウム以外では古くから園芸の世界でも親しまれています。
そのような園芸品種の中からも水中葉を作りやすいものが
時折アクアリウム用の水草として流通します。
それらの中には熱帯種ではなく温帯種であることもしばしば
あります。
バークレアは主にロンギフォリアと言う葉の長い種類が
球根の状態で東南アジアのファームから入荷します。
ニムファエアの仲間から想像できないような長い葉を
展開する個性的な種類です。
ノーマル(緑)とレッドが存在しますが、近年はレッドばかりが
入荷するようです。
また、採集物でしか入荷しないバークレア モトレイという
丸葉の種類や、ロトンジフォリア、クンストレリィなどがあります。
これらは入荷が殆ど無く、栽培も他のニムファとは異なり
やや難しくなっています。
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入手について |
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タイニムファは球根や少し葉が展開した状態で販売されているのを
専門店、量販店どちらでもよくみかけます。安価で入手しやすいため
ニムファの入門には最適です。
球根は中身が柔らかいものや白いカビのようなものが多く付着
しているのものは腐敗している場合があるので硬いものを購入します。
次に見かけることが多いと思われるミクランサ(トリカラーニムファ)と
呼ばれるもので、本種の入荷状態は球根が無い、またはあっても
極小の物で、他のロゼット型水草のような株と言った見た目に
なっています。他種でもこの状態で入荷することはよくあるので、
この場合は出来るだけ基部がしっかりしていて、葉数が多いものを
選ぶようにします。
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西アフリカ産のタイガーロータスもしばしばみかけることがあります。
本種はレッドとグリーンの2タイプがあり、それぞれ褐色の斑点が
入るため非常に装飾的です。
見かけることが多いのはレッドタイプで、グリーンは比較的入荷が
少なくなっています。また、本種は水草にやや力を入れているショップや
取扱数が多い大型店などで探すようにします。
レッドタイプはデンマークのトロピカ社からポットで入荷するため
欲しい場合は取り寄せてもらうのも良いでしょう。
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多くは球根の状態で入荷するため葉が付いていません。そのため
どのような葉を展開するのか不明の場合が多く、一応レッド・グリーンを
分けていることもありますが、絶対ではありません。
ファーム物は球根、株、ポットと様々なパターンで入荷しますが
生産元が所有している(入手出来る)タイプが限定されているため、
グリーンならこのファーム、レッドならこのファームと使い分けることが
必要です。
また、入荷頻度がそれほど高くないため入手したい場合は入荷が
あれば出来るだけその機会を逃さないようする方が賢明です。
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昔のワイルド便(採集物)で入荷した南米産の個性的なニムファは
増殖株が流通していますが、水草に注力しているショップでないと
入手するのは困難です。また増殖株が基本となるため、球根が無く
株の状態で販売されていることが殆どです。
またアフリカ便で入荷していたものは入荷によってタイガーロータスや
ゼンケリィと呼ばれたり、地名のような名称が付いていたりと様々です。
これらの中でも特徴的なものや綺麗なものはショップなどで維持されて
増殖株が販売されることがあります。
モトレイなどの丸葉の種類は採集物しか入手手段が無いため
現在は個人採集者が持ち帰るのを気長に待つようにします。
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用意すべき環境 |
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環境作りによってある程度のサイズのコントロールが出来るため
レギュラーの45cm水槽や30キューブくらいから栽培は可能です。
しかしながら環境が良い場合や、水槽によく馴染んだりすると
少しずつ大きくなります。
ポテンシャルを引き出したい場合は60x45x45(cm)水槽くらいから
上のサイズが良いでしょう。
底床は大磯などの砂礫、またはソイル系のどちらでも栽培可能です。
根張りをある程度させた方が成長・維持に都合が良いので
少なくとも3cm以上の厚みは欲しいところです。
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ニムファの仲間の多くは明るい環境を好むので照明は必要です。
陰になるような場所でなければ近年の明るいLEDなら1灯でも
栽培は可能ですが、葉を放射状に展開したり、ランナーで
増殖することがあるため、水槽全体に光を照射したいので
2灯以上準備するのが良いでしょう。
二酸化炭素は必ずしも必要ではありませんが、導入初期に
生育を促すために添加は有効です。
また、水中葉を出来るだけ長く展開させ、浮葉の形成を抑制する
効果がある程度期待できると考えられるので添加は推奨できます。
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肥料は主に底床に埋め込むタイプを使用します。少量の液体肥料も
効果的です。しっかり根付いてしまえば肥料は少な目でも大丈夫です。
また、魚が多くエサをよく与える場合は追肥を殆ど行わなくても
普通に生育することがあります。
濾過器は水槽の容量や形状に合ったスペックの物であれば、特に
問題はありません。
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日々の管理 |
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基本的には丈夫なので、水草水槽で考えられる通常のメンテナンスを
行っていれば大きな問題は起こりません。
ペースはさほど早くなくても良いですが定期的な換水を行い、明るめの
照明をタイマーで管理し、可能であれば二酸化炭素の添加も行います。
新芽が順調に展開し始めたら、底床内に埋め込むタイプの肥料を
与えます。より大きくしたい場合は少し多めに施肥しても構いません。
底床肥料と言えど、大量に施肥した場合は水槽環境に影響が出るため、
水槽の状態を見ながら行います。
種類によっては数枚〜十数枚の水中葉を展開した後に浮き葉を
形成しようとします。周囲に陰になっても問題が無い水草しかない、
または特に何も生えていない場合は数枚くらい浮き葉を展開させても
良いでしょう。
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一度浮き葉を形成すると浮き葉しか出さなくなることが殆どです。
水中葉に戻す場合は浮き葉をすべてカットします。
しばらくは浮き葉を出そうとしますが、そのうち水中葉に戻ります。
しかしながら種類によって落ち着くまでの期間に差があります。
上手く育てながら浮き葉をカットし続けるようにします。
開花を狙う場合は浮き葉を出来るだけキープします。
他の水草への影響を見ながら枚数の調整を行います。種類によって
咲きやすい、咲きにくいと言うのがあると思いますが、浮き葉を
キープしながら力を蓄えさせるようにします。
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底床が古くなることには比較的強いため、換水時に無理に
底床クリーニングをする必要はありません。
南米の小型種はランナーを形成していくらでも広がっていくものが
あるので、ある程度増えたらランナーをカットするようにします。
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育成あれこれ |
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導入時に球根が無く株のみの場合は短期間浮かべて状態を確認
出来たら速やかに植えこむようにします。
植えたら動かさないようにして葉の展開を待ちます。
少数の水中葉を展開した後、すぐに浮き葉を展開する場合が
ありますが、株を充実させるためにしばらくは草任せに展開させます。
とにかく水槽に馴染ませ、栄養を吸収させて小さくても良いので
球根の形成を促すようにします。
球根の場合は入手したら軽く押してみます。柔らかければ中身が
腐っていることがあります。その際はヘドロのような匂いがするので
すぐにわかると思います。その際は廃棄するしかありません。
硬ければ適当に底床の上に転がしておきます。
芽や根が出て来たら植えたい場所に置くようにします。
株で入手した場合はもとより、球根で入手した場合もとにかく
速やかに水槽内で葉を展開させ、株を充実させるようにします。
球根からは一旦ランナーのように伸びて、少し離れたところに
新たな株を形成します。そこで新しい球根を作らせるために育成します。
株のみの場合はその株自体に球根を作ります。
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ランナーで増殖した場合もそれぞれの株元に球根を形成します。
とにかく新しい球根を作ることで、その種類を水槽内で維持することが
可能となります。
酸性土壌のバークレア モトレイは普通の水草水槽より
南米有茎草を育成するようなpHがやや低めの環境を好みます。
ピートなどの腐植酸を供給できるものがあれば少量使用すると
良い結果をもたらす場合があります。
気温が下がる冬にはヒーターを使用していても、水草は季節を感じます。
また、水槽内の水温を上げることはある程度容易ですが、底床内の
温度は水の対流が無いため冷えて低いままとなります。
そのような季節要因を感じた場合は休眠を行う種類が出始めます。
葉を全て落とし、底床内の球根の姿で暖かくなるのを待つようになります。
暖かくなれば自然に葉を出すようになりますが、場所が空いたからと
休眠中に上から流木や石などを置かないようにします。
水温が上がっても出てこない場合は、水作プロホースを使って
底床クリーニングを行いつつ球根を掘り出します。
明るい場所の底床に転がしておけばそのうち葉を展開するようになります。
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増殖 |
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球根が立派なものであれば、球根から伸びて株が形成されたら
カットして独立させ、新たに球根から新芽を出させて株を得るように
します。
球根はかなり小さくてもちゃんと展開するので、株を独立させたら
すぐに育成するようにします。
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南米産のニムファは積極的にランナーで増殖するものがあるので
子株がある程度のサイズになれば切り離して独立させます。
東南アジアの酸性土壌系(モトレイ等)はクリプトコリネと同様と考えると
わかりやすいと思います。グラボウスキィやパリジネルビアなどを
育成するような感覚で行い、ランナーが出た場合はすぐには
切り離さず、連結させておくようにします。
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